真光やめたら幸せになりました

真光やめるほどじゃないけど、ちょっと疲れたな。そんなときは一息つきましょう。無理にやめなくてもいいんですよ。

欲をかいたカルト神社

うしおさんを吸い込み損ねた「何か」が仕掛ける次の罠とは?
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うっかり変な道に吸い込まれそうなのを回避して橋を渡ると、周りに民家もないの山の中なのに、突然大きな神社が現れました。

駐車場も広々と整備され、大型バスまで停められるようになっており、ずいぶんと行き届いています。

ご本殿もピカピカで、最近建て替えたようです。鳥居も真っ白で、こちらも新しく奉献されたばかり。
苔むしていない分、全体的に白いので強い日差しの中、反射してまぶしかったです。

なんだかピカピカというよりはギラギラしていて、きれいなのに違和感があります。
名神社は比較的きれいなものですが、それでも全体が新品同様なところは初めてです。

神社というのは、全国から観光客が押し寄せるような有名どころ以外は儲からないそうです。
その理由が知りたい方は神社検定公式テキスト3『神社のいろは 続(つづき)』 (神社検定公式テキスト 3)P150で!
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羽振りがよすぎ

「山間部なのに、本殿を建て替えて駐車場整備までできるくらい金回りがよいなんてしっくりしないなぁ」と思いました。
地元の富豪や大企業が大口の奉納をしているのかな?

かつて真光の本山を訪れたときを彷彿とさせました。

特大サイズの看板には日本一の霊威と書いてあります。
確かに、どこの神社でも奇跡談の一つや二つはあるものですが、何かが不自然です。

そして奉納した方の名前と金額が看板に掲げられています。
これはよく神社の参道やご本殿の近くに掲げられているものです。
この神社では何故かゴミ捨て場の前にあります。大金を奉ってこの扱いとは奇異なものです。

参拝するとご本殿の中がよく見えましたが、神事に使う道具らしきものがすこぶる充実してました。

人物崇拝系カルト

その神社の名物の一つが、高名なイラストレーターに描いてもらった絵馬。
確かに漫画家やイラストレーターに絵馬用の絵を描き下ろしてもらって、それを売りにすることはあります。
なんだか、神様ではなくこのイラストレーターの扱いが上のような雰囲気がしました。

奇跡の茅の輪

子供くらいしか通れないような小さな茅の輪があり、それをくぐって絵馬を奉納すると願いが必ず叶うと書いてありました。
地べたを這いずればなんとか通れそうですが、服も汚れそうです(人を這いつくばらせるなんて趣味が悪すぎません?)。

茅の輪を眺めていると、ざわざわと風が吹いています。呼ばれているのか、それともただの風か。
うしおさんはとてもくぐりたがっていますが、狭すぎて困難です。

茅の輪がむぉーんとして「これはうしおさんが吸われるぞ」と思い、そこを離れました。
うしおさんはとても名残惜しそうで、本人的にはやりたかったそうです。物理的に無理で助かりました。
うしおさんはここに呼ばれていたのです。
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茅の輪の説明には、具体的な奇跡談とともに、お礼として鳥居など値の張りそうなものを奉納したことが書いてありました。
激しいまでの奇跡や祈願成就押しと、金回りの良さに納得がいきました。

鳥居の近くの真新しい看板には、この神社の沿革が書いてありました。
この神社自体の歴史は短く、先代の宮司創始者でした。
神社の沿革と言うよりは、中小企業の社長の来歴のような文面でした。

宮司の崇拝

本殿の脇からさらに奥へと昇っていくと、鳥居があり、聞いたことのない神様のお名前がありました。
先代の宮司であり、この神社を創建した方のお墓があるそうです。
何故か宮司さんが崇拝の対象として祀られているようで、まるで教祖です。
ここが何にも増してへんちくりんなところでした。

ちなみに神域内の埋葬は「延喜式」にも古来のタブーとして書かれています。
神本仏迹説や三教一致説を唱えた吉田兼倶は、吉田神社境内地に葬られ、現在も末社にご祭神様として祀られています。人を神として祀る前例となり、日光東照宮などの創建につながりました*1
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参集殿は元本殿

流れ造りのお社があったので、参拝しようとしたら扉が開いており、中には椅子と机だけがありました。
神様が祀られているのではなく、人間のための参集殿のようです。

こういう「見た目お社かと思ったら参集殿だった」というのもたまにあることです。
私は見ていないのですが、うしおさんが言うには先代の宮司さんの写真があったそうです。
その表情から、先代がこのような扱いを受けるのは望んでいないようでした。
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参集殿の近くには細い横道があり、草がぼうぼうに生えています。
古い瓦がうち捨てられたままになっており、神社はピカピカなのにほったらかしになっていることも異様です。
寂しくて暗い感じだなと思っていたら、うしおさんがすぅっとその道を行こうとするので慌てて引き留めました。

さっきから変だぞこの神社。

一番奥まで行くと雰囲気が清浄になりました。
古くて小さな祠がいくつかあり、石仏も祀られていました。
木陰の中で暗くても陰鬱な感じはせず、清閑でした。

小さな滝から注ぐ水は清らかで、ひしゃくですくって手を洗うと爽やかな気持ちになりました。
「なるほど、こちらが元の方か」

神社の本殿の後ろに回ると、古くて小さな祠が祀られていることがあります。
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いささか例としては違うのですが、山自体がご神体の場合にはそもそも禁足地で入山できなかったり、登山して本殿まで参拝するのが大変だったりします。よって里宮として麓に(本殿のない)遙拝所が設けられることがあります*2

この古い祠や仏様と、神様がお鎮まりになる本殿との間に、人間のためのスペースである参集殿があるわけです。
なんだかな、と腑に落ちないことだらけの神社でした。
まぶしいくらいにギラギラしているので暗くはないけど、歪んでますね。

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