真光やめたら幸せになりました

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元カルト信者が語るドラマ「ハヤブサ消防団」カルト教団の作り込みがすごい

前回でも紹介したハヤブサ消防団ですが、続きが気になって原作の小説を買ってしまいました。
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ドラマ版ハヤブサ消防団はカルト描写が最高

原作小説だと教団の内部的なことについてはあまり書いていなかったので、私がよいと思ったのはドラマ版の描き方ということが分かりました。
ちなみにドラマはアビゲイル騎士団ですが、原作だとオルビス・テラエ騎士団です。

1~7話のダイジェスト動画

犯人含めた大ネタバレ注意

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第7話は原作から少し違ったオリジナル展開になりました。
消防団のおっちゃんたちとのどうでもいい会話、楽しいですよね。
分団長郁夫と賢作の「ご無沙汰」のくだりなんか原作にないですからね。

ネタバレしながらあらすじを紹介

ここからネタバレしていきます。

小説版を踏まえて犯人や重大な背景も書いていくので、原作読了後とドラマ7話まで見てから読むのがオススメです。

ドラマ版ハヤブサ消防団の魅力はカルト描写

娯楽がメインの小説に、カルト教団であるアビゲイル騎士団の部分を膨らませ、人の心の弱さとそれにつけいる教団への感情移入部分をオリジナル要素として加えたところに、このドラマ版のよさがあります。

立木彩が映像の仕事に絶望したくだりは原作だと本人の語りしかありませんが、ドラマでは具体的なシーンとして形容され、夢を諦める課程にリアリティがありました。

友達に騙されてアビゲイル騎士団に連れて行かれ、一度は怒ったけど結局彼女は参加しました。
教団内の意外に明るく気さくな雰囲気に安心したのか、悩みを打ち明けます。

教団内に強烈な上下関係はなく、幹部である杉山登弁護士と一般信者は和気藹々と冗談を交わしています。
この杉山登が宗教顔なんですよね。あまり雄くさくなくてつるっとしている。

ガツガツと勧誘する感じはなく、信者になると決めたわけではないから「あまり絡まないように」と信者たちに注意するくらいでした。

杉山は立木綾の悩みに寄り添い、彩の勤め先にて未払いの給料と残業代の支払いの交渉をします。
相手が素直に支払わないと見ると宗教っぽいことをまくし立てて元上司たちを怖がらせました。

後で綾がそのことについて聞くと、野菜や果物の名前を専門用語ってぽく言い換えて言ってみただけだで、世間は宗教団体に偏見があるからそれを利用した、となかなかウィットに富んでいます。
やはり入信は勧めず、支払われた給料の一部を振り込んでくださいと言って彩と別れて帰って行きました。
そして一人で彩は教団の書物を読み、どんどん目がキマっていきます。
そして夢だった映像の仕事を教団内で実現することが出来ました。

ここまで誰も損してないし、むしろ彩は心の安らぎを得て夢まで叶えられたのです。

裏切り者のユダ


原作と違って消防団内部に放火犯がいたという展開になりました。
タイトルからしても最後の晩餐を意識しているのは明らかで、店内も徳田省吾もユダをイメージさせる黄色い配色となっています。
省吾は犯人だとバレても焦りもせず悪びれもせず、本人の言うとおりハヤブサのためにやっていると信じていたのでしょう。
東京出身の太郎と、東京に出てすぐ行き詰まった省吾の対比も、なかなか感情の描写がよかったです。