神社本庁は安倍政権を操っている?
- 作者:小川 寛大
- 発売日: 2018/12/25
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
著者の著者の小川 寛大氏は季刊「宗教問題」編集長を務める宗教ジャーナリスト。神社本庁は実際にはどんな業務を担っているのか、神社本庁と各神社はどのような関係なのか、などの説明がわかりやすく書かれています。
神主はくわん主(食わん主)
公開されたデータを元に、神道界は儲からないどころかワープアであり、他の新宗教や仏教ですら安泰とは遠い状況だそうです。
神社本庁は組織としてのまとまりもなく、当然何かを操るような力はありません。
神仏習合の実態
さて、中盤の神道史は、神社検定弐級に合格したおかげで内容がよく理解できました。
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神仏習合とは
「神道が仏教に取り込まれた姿」(P66)
という下りはなかなか衝撃的で、「
その反発が幕末の国学の興りにつながり、神仏判然令が過激な廃仏毀釈に変貌していったんだなあ、とまた理解が深まりました。
知られざる国家神道の実態
よく批判の対象となる国家神道も、江戸時代の時点で組織力も金もなく「伊藤博文ら明治政府のリーダーは、神道の価値をあまり認めていなかった」(P81)とばっさり。
これは単なる非難や悪口の本ではありません。
「神社本庁は本業に取り組め」(P189)という批判には神道への愛情を感じました。
陰謀論は売れる
もう隠すことでもないでしょうが『神社本庁とは何か』は当初、某大手版元に頼まれて書いたものであるにも関わらず、脱稿後「上層部が『神社本庁が安倍政権を操っている』という本でないと出さない』と言っている」とハシゴを外され、K&Kプレスさんに拾ってもらったものです。それが今の「大手」です。
— OGAWA Kandai (@grossherzigkeit) 2019年1月12日
みんな、つまんない真実より面白い嘘がほしいんですよ。
だからカルトはなくなりません。
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*1:仏様こそが神道の神様の本当の姿という説。詳しくは unlearn-mahikari.hateblo.jp