世界を動かした「偽書」の歴史
- 作者:中川 右介
- 発売日: 2018/01/19
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
やめた後も「竹内文書」や「シオン賢者の議定書」「神代文字」などに関心を持っていませんか?
真光を今でもあしざまに言っている人は、きっとまた別のものに騙されてしまうでしょう。
「真光は悪かったけれど、他の何かなら自分を救ってくれるのではないか」
と期待しているからです。
真光「だけ」が悪いと思うと、目先を変えただけの同じような手口にひっかかってしまうことでしょう。
真光の魅力を見つめ直す
何が言いたいのかというと、真光の悪口ばかり言ってないで、真光のよかったところ、魅力的だったところを見つめ直すというのも悪くないのではないでしょうか?
入信したからには何か惹かれるものがあったはずです。
客観的になればこそ、真光のよかったところも素直に思い返せるはずです。
これもまた真光をやめる方法の一つ。
あなたは真光に何を求めたのでしょうか?
unlearn-mahikari.hateblo.jp
偽書は魅力的
この本は最初から偽書の魅力を認めています。読み物として面白いのです。
偽書は時に、ホロコーストというむごたらしい事態を招きました。
逆に言えばそれくらいの魅力があったのです。
偽書紹介
この本では29の偽書が紹介されています。
真光信者の方には有名な「竹内文献」。
昭和5年に文献や神像を公開し、昭和11年に不敬罪で逮捕。弾圧は19年まで続いたそうです。
きっと光玉氏も熱心に読んだことでしょう。
神道系では「物部文献」、「先代旧事本紀大成経」、「古事記*1」。
「義経=チンギス・ハーン説」「東方見聞録」、動物学の専門書「鼻行類」、手紙の偽書や贋作なども取り上げています。
事実はどうでもいい
この手の言い草をネットでよく見ます。
「事実はどうでもいい、それは真実なんだ」と。
「嘘でもいい。事実じゃなくてもいいだろう」という人が、その結果に対して責任をとるところを見た記憶がありません。
フェイクニュースはあるものの、SNSは更にデマだらけ。
井戸端会議レベルのものが文字として流布し、人気者が言及することにって事実や科学とはかけ離れた基準で信頼を得ます。
単なる雑談や個人の意見だったものが、怪獣のように育っていくのです。
それを防ぐ方法は、そもそも情報の量を減らすこと。
発言者の肩書きを確認し、専門家どうか見極めること。
そうすると有名大学の教授などは外れが少ないという、実につまらない回答が導き出されます。
エセ医学の勝利
一昔前では、怪しげな医療方法や薬品、サプリ名、病院名などとともに「インチキ」「あやしい」「詐欺」「エセ医学」などの言葉を入力して検索すれば、本当に怪しいかどうか調べることができました。
今でも一部は使える手段でしょう。
しかし、エセ医学の中でも一番ヤバいジャンルというものがあるのですが、それをこの方法で検索すると、批判的な記事がほとんど表示されなくなります。
いわゆるGoogle八分です。
医師によるエセ医学への真っ当な批判は、最もそれを必要とする人には届かないのです。