真光やめたら幸せになりました

真光やめるほどじゃないけど、ちょっと疲れたな。そんなときは一息つきましょう。無理にやめなくてもいいんですよ。

天狗夫婦がホラを吹く

ドキ! 寺だらけの山巡り

数々の寺を持つ霊山に出向きます。
一カ所目のお寺はゆるい出店がありました。やはりお寺はエンタメ感があり接客スキルも高いです。
二つ目のお寺に行く前に、山中のレストランで腹ごしらえ。

天狗の写真

店内は混み合っているので料理を待つ間、書棚の写真集をうしおさんと眺めていました。

修験者の写真が何枚かありました。このあたりで修験道が盛んだったのかもしれません。
ヒゲのたくましい男たちは胸元にぼんぼんのついた白い服を着ています。
きわどい崖の上でおびえる風もなく強い視線をカメラに向けていました。

修験道

暇つぶしに、修験道は明治に廃止された話などをうしおさんにしました。
修験道とは

山岳修行を通じて超自然的能力を身につけ、その力で神仏の加護を得て民衆の救済活動を行う信仰・活動のこと
(神社のいろは続きP150)

密教山岳信仰陰陽道などがベースで、修行者は山伏とも呼ばれます。

修験道ってまだやってるのかな」
とうしおさんに聞かれました。近年の写真は皇室のバックナンバーで見たことがあります。
「まだあるにはあると思う」
「女性の修験者っているのかな」
「いやぁ見たことないね。山だし、こういうのって女人禁制なんじゃないの」
ヒゲのおじさんしか見たことがないので、適当に答えました。

宙飛ぶカーナビ

食後に次の寺を目指したものの、ぐるぐる回ってなかなかたどり着けません。
(また山の怪異か?)
またうしおさんは山に吸い込まれてしまうのかと不安が募ります。

単にカーナビが古くて、遠回りの旧道を走っていただけでした。

お目当ての寺に着いたものの、時間も大幅に遅れており、大層くたびれてしまいました。
駐車場から更に長い石段を上ってヘトヘトになり、お茶で一服。もう動きたくない。

夫婦天狗

御朱印帳を受付に預けてから近くのお地蔵さまを拝むと、白い装束をまとった男女が現れました。

(えっ、修験道の話をしたら修験者が出てきた)
この目で山伏を見るのは初めてです。しかも夫婦のようです。

あの長ったらしい階段を上ってきたはずなのに、彼らは息も切らさず、疲れたそぶりも見せません。
椅子においた荷物が目に入り、その中には法螺貝がありました。
大河ドラマでたまに聞くアレです。

うしおさんによると、夫婦は住職に「お経をあげていいか」などの確認をしていたそうです。

法螺貝

ご本尊の横から洞窟のようなところに入ると普段は非公開の秘仏が並んでいました。
うしおさんと二人で拝んで回っていると、表から法螺貝の大音量。
こんなところまで聞こえるのかと仰天しました。

戦場などで信号として使用されていたのは知っていましたが、実際に聞くと迫力があります。高音も出ます。

表に戻ると修験者夫婦は、仏様にお経を唱えていました。経文も見ないぐらいですから唱え慣れてるのでしょう。
再び聞こえる法螺貝。もう二度と聞くことがないだろうなぁと思いました。

かたや他の参拝者が、「秘仏を写真に撮っていいか」と住職に聞いていました。

山からの返事

修験道はもうあんまりない」とか、「女の人はいない」などと言ったはしから夫婦の修験者と出会うという、山からの即レスでした。

大量に寺があるせいか、特に不思議なことや怖いことは起きませんでした。