真光やめたら幸せになりました

真光やめるほどじゃないけど、ちょっと疲れたな。そんなときは一息つきましょう。無理にやめなくてもいいんですよ。

映画「来る」が来ない

皆様、今日も順調に真光をやめていますか?

ホラー映画が怖くて観られない

この度は一度も見たことがないホラー映画「来る」を紹介します。

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なんで見てないのかというと怖いからです。怖いの嫌い。

怪談話を書いてるじゃないかって?
望んで体験したわけではありません。
原因はうしおさんが山神様のお目にとまってしまったからですし。
unlearn-mahikari.hateblo.jp
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しかし、文字で読むのはそこまで厭わしいものでもないので、時折怖い話の書籍を読んでいました。
大人になってからは、ときたま旧2ちゃんねるのオカルト板を読むこともありました。

とは言え夜になると思い出して眠れなくなるので、そのうち読まなくなりました。

映画「来る」は宗教版アベンジャーズ

この映画を紹介するのは新宿区下落合氷川神社禰宜ねぎ・東京都神社庁訓育指導講師の方が企画段階から宗教監修として協力しているからです。
映画やドラマでの神道の描写が今ひとつだったので、神道描写の監修をすることにしたそうで。
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禰宜というのは神職の職階です。
下から神職見習い的な「出仕」、「権禰宜ごんねぎ」、「禰宜」、「権宮司」、「宮司」となります。他に階位や級があります。
お祭りの種類、性別や級数により、装束の種類や色、文様が決まっています。

この辺はあまり神社検定参級では出題されません*1

氷川神社とは

氷川神社は神社検定弐級の範囲です。
埼玉県と東京を中心に全国で約260社あります。ご祭神さまは、須佐之男すさのおのみこと稲田姫いなだひめ大己貴命おおなむちのみことで出雲系の神様が祀られています。
武蔵国開拓の神、武蔵国総鎮守の神であり、明治以降は勅祭社となります。

お祓いや祈祷のシーンがリアルと好評で、当時から気になっていました。

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なんと宗教専門助監督まで設けるという徹底ぶり。
各宗派の厳密な作法があり、「映画の中で絶対に間違いがあってはならない」と役者には細かく所作などを指導したそうです。
演出上の提案があっても宗教上の観点からバッサリ断ってしまったそうです。

狭いところで着替えをするのが「神職あるある」だそうで、そういった描写も細やか。

(一般人はともかく)神職は儀式を間違えると、どうやら大変なことになるんでしょうねぇ。

神様は人間ではないので、お怒りになるポイントが、人間には理解しがたいときがあります。
神様は人間には理解できないし、理解できたら神ではないとも言えましょう。
そういう畏れが大事です。

だから簡単に分かってしまう――たかが「三日の研修で奇跡が起こせる」とうたう真光は、人間の造った宗教でしかないのです。

平安貴族と儀式と日記

平安貴族はやたらと日記を残しています。
余談ですが、千年以上も前の古記録が残されているおかげで、災害などの研究にも生かされているそうです。

貴族が書き記した「日記」は、いわゆる個人的な日記とは違い、業務日誌に近いものと言えます。

「祭りごとは政ごと」と言いますが、祭祀や儀式は政治そのものでした。
儀式は複雑なので日記として残し、子孫に伝えました。
この「我が家の記録」がないと、国家として祭祀ができないのです。

菅原道真の時代には、学業などに励んで出世できる道がまだわずかに残されていました。
けれどもやがて門閥政治となり、家柄でほとんど決まってしまうようになります。

公式コネ制度「蔭位」

蔭位という、お父さんが偉いと息子は最初から高い官位をもらえる制度がありました。
どれぐらいアドバンテージがあるかをざっくり言うと、順調に出世したとしても20~30年分です*2

当然、名家の子息ばかりが高級貴族となります。
そして儀式は大事な政治ですから、定年になったら後任に譲るようなものではなく、息子に継がせることになります。

さて、映画「来る」、話は面白そうで祈祷シーンも非常に極めて気になるのですが、やっぱりおっかないので観ないかな……
我が家に「来る」は来ないのか――

結局「来る」は来た

気になったので結局見ました。
一言で言えばホラー風味のエンターテイメント。
(あんまり怖かったので)あらすじを読んでから視聴しましたが、意外な展開で先が読めませんでした。

オカルト的にはそんなに怖くなかったのですが、流血は多め。特に後半はドバドバで、一部グロがあります。
各キャラクタの過去や内面、弱さを掘り下げて、人間の醜さを描いた「オバケよりも人間の方が怖い」系の話です。

神道の祭祀が高画質で見れたので、私は満足です。
逢坂セツ子(柴田理恵)もかっこよかったし、カプセルホテルで神職が着替えたシーンも美しかったです。

琴子(松たか子)が美声で祝詞を読み上げているのも、「この人が演じてよかったな」と思いました。
open.spotify.com
明日、春が来たら - song by Takako Matsu | Spotify
各宗教の祭り同時開催は、ちょっと絵面がすごいので是非見てほしいです。
前半の法事と結婚式のシーンがだるいと言われてますが、祭りに始まり祭りに終わる感じで私はよかったと思います。

ちなみに「来る」は山神様案件でもあります。
うしおさんに感想を聞くと
「山は移動しないから来ない。ただパワー的にはあれぐらいあるかも」
とのことです。

映画見てすぐ原作を買いました。
こちらは「アレ」の正体に迫っています。

unlearn-mahikari.hateblo.jp
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*1:出ないとは言っていない

*2:実際には父の官位や嫡子・庶子などで細かい規定があります